アトリエ 訪問

 


6月に宮島永太良さんと二人展を行う若生ひとみさんに語っていただきました。

若生ひとみ(わこうひとみ)さん

銀座幸伸ギャラリーで

☆若生ひとみさんの…

近況:今年は昨年以上に作品発表の機会が増え、デジタル版画作品においては以前より制作スピードが速くなったように感じています。毎月箱根の山に入って自然の大気や光、神の息吹を感じながら行う制作スタイルは、今も変わっていません。
さて、2023年になってからの主だった私の動きですが、1月は銀座画廊 美の起原と中目黒MDPギャラリーにて、それぞれの新春企画展で作品を展示していただきました。2月初旬には渡邊智美さんら実力者揃いのアーティストの方々と東京ビッグサイトで行われた「国際ホテルレストランショー フードケータリングショー・HCJアーティスト展」に参加させていただきました。そこでホテルや百貨店、企業関係者とのマッチングがあり、この6月17日(土)から25日(日)に新宿マルイ本店の家具売場で作品が展示されることが決まりました。その他の作品発表については、現時点では銀座で開催されているKSAC展に2作品を出展。また銀座8丁目の銀座エステサロン/Gallery SKでは、5月8日(月)から6月3日(土)まで個展「若生ひとみ展~星詠みの花~」を開催しています。
公募では第28回国際水彩画交流展に応募し、去年7歳の若さで突然の心臓病で亡くなった愛猫を描いた「至福の昼下がり」が入選。また、第2回NY公募展アートインキュベーションに応募をしたところ、先日、一次審査通過の知らせが届きました。最終結果が分かるのは5月下旬になるかと思います。
最近では、十二星座をテーマにした作品創りに挑戦しています。その流れで新作を多く展示したGallery SKにも、「牡牛に薫る花菖蒲」など星座がテーマの4作品を展示しています。
それから、昨年の夏、制作初日の朝に突然ズドーンと「横になって描く画法」が降りてきたという出来事がありました。それは思いもよらなかったような描き方で、とても衝撃でした。その月の制作では、秋の個展のDMに使用する一番大きなサイズの絵画を描く予定だったので、そんな描き方をして失敗したらどうしよう…と困惑しました。
でも、不安や心配より実践したくてウズウズする気持ちの方が勝ってしまい、失敗を覚悟でその画法で描いてみると、想像もつかないような新鮮な表現ができ、楽しくてワクワクの止まらない歓喜の渦に入ってしまいました。そして、それだけではなく、その画法がさまざまな点から深い癒しと発見につながることにも気づき、私だけに留めておくのではなく世の中に伝えていきたいという気持ちが湧き上がりました。
具体的には、絵画の隣で横になり、慈しみ育てるように子守唄を歌いながら描くのですが、その画法で制作した絵画の癒し効果が高いようで、昨秋の個展で最大サイズの絵画を中心に多数ご購入いただきました。
私自身も横になった瞬間からリラクゼーション状態に入り、肩の力を抜いて歓喜の中で描くので描き手の癒しにもなり、絵画を自分の「幼なごころ(インナーチャイルド)」に見立てて描くと深い癒しにもつながることに気づきました。また、横になって描くことによって目から入る情報が狭まるため、制作における思考がさらに減少し、より一層直感的に描けるようになりました。
この画法は将来的に、ベッドから起きることのできない方にも絵筆を取ることが可能なセラピーにつなげられるかもと思い「ねんねこアートセラピー」という名称で商標登録申請を行ったところ、先月無事に査定が通って商標登録証が届きました。
私もだいぶこの画法に慣れてコツもつかめてきたので、今後はアートワークや1日1組限定のプライベートアートセッションなどを開催していけたらと思っています。

二人展への想い:昨年は「健康をめざすアート展」に2度出展、今年はミーツギャラリーで6月13日(火)から17日(土)まで宮島永太良さんとの二人展に出展させていただきます。
宮島さんの作品は温かくて大好きなので、とても光栄で楽しみにしていますが、今は緊張感でいっぱいです。ただ先日、宮島さんからうかがった二人展のテーマ「心と体に光を」は、これまで自然や天のエネルギーを表現したいと思って描いてきた私の作品制作の方向性とほぼ一緒なので、とても有難く思っています。
素粒子レベルで私の絵から発せられる気を感じとっていただき、観ている方が元気になってくれたら嬉しいです。なお、展示は会場を宮島さんと半々のスペースで行います。私の絵画は、一番大きなサイズでは額を入れて 約1000mm×700mmを1点、その半分ぐらいの三三サイズを1~2点、太子サイズとB4サイズを中心に10数点展示の予定です。
あと、宮島さんとの相乗効果が凄く楽しみです。二人展のDMにはそれぞれの作品が1点ずつ使われていて、私は「健康をめざすアート展」の公募用広告に使っていただいた馴染みのある作品「あまてらす」を使っていただいたのですが、隣の宮島さんの作品にも太陽が描かれていました。それを観た瞬間、テイストは全然違うけれど、想いは同じで、目指す方向も一緒だと確信しました。だから、そんな二人の想いが交錯した空間では、ご覧になった方々が、これまでとは一味違う感覚やパッションを得られるのではないかと思っています。
最後に余談ですが、宮島さんとの打ち合わせ時、病院の処方箋に薬だけでなくアートが処方される日が来たら良いと思っていることをお伝えしたところ、宮島さんも同じことを考えていらっしゃっていて話が盛り上がりました。エビデンスさえ整えば実現する可能性は十分あると思っています。そうなれば、一般の方々にもアーティストにも明るい未来の到来と言えるのではないのでしょうか。


*2023年5月10日取材


(文責・若生ひとみ 構成・撮影 関 幸貴 )


プロフィール

若生ひとみさん
◆若生ひとみ(わこうひとみ)さん
画家。
神奈川県横浜市生まれ、現在は相模原市在住。
武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科卒業
グラフィックデザイン事務所 ルビーデザイン代表
日本カラーイメージ協会 理事
独立行政法人 工業所有権情報・研修館 知財総合支援窓口 デザイン専門家
https://beyond-the-doors.com
 
若生ひとみさんの作品 愛読書 古事記の「こころ」など 愛用フランスのアルシュ紙 クロワッサンの神社案内

 

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