アトリエ 訪問

2017年12月、第3回「サンクスギビング展」を終えたミーツギャラリーに宮島永太良さんを訪ね、インタビューを行いました!

宮島永太良(みやじまえいたろう)さん

第3回「サンクスギビング展」の会場で

☆宮島永太良さんの…
好きな作家 :

海外なら、カンディンスキー、クレー、モンドリアン、ミロ。国内では、岡本太郎、東山魁夷、藤城清治、赤瀬川原平ですね。 もともと抽象画を描きたくなったのは、カンディンスキーやクレーの作品を見てからで、初めは全く描けなかったのですが、ある時から自然に抽象的な画面が浮かぶようになりました。 それとは別に、子どもの頃、ミロと岡本太郎の絵を見て(この二人を混同していた時もあった)不思議なものが描いてある画面を面白がっていました。 成人してから美術活動をするようになり、岡本さんが自著で書いていた「出鱈目を描けるくらいでなくてはだめ」という言葉が心に残りました。 出鱈目というと言葉は悪いですが、考え方を変えれば「自分オリジナルの色や形が使える」ということでもあります。 この岡本さんと同年代で、画風が全く違う東山さんが入っているのは意外かもしれませんが、彼の作品の中にある大自然の空気感は、自分の作品世界にも影響しています。 岡本太郎、東山魁夷の両氏は、作風は違いながらどちらも「宇宙」を感じさせます。 また、藤城清治、赤瀬川原平らは傾向が違いますが、それぞれ「表現の手法」という点で影響を受けました。 藤城さんはテレビでやる人形劇を作っていたので幼い頃から見ていたこともありますが、そうしたキャラクター、影絵をいかに芸術として昇華させたかという点を学びました。 そして、赤瀬川さんは、なんといってもその発想の奇抜さです。 路上にある意味のなかったもの物語を与えてしまうなど、全ての表現(全ての仕事)で必要とされる原動力ではないかと思います。

こだわり :
子ども時代をのぞき、本格的な絵画制作は油絵から入りました。 最近はアクリル絵具を使うことが多いですが、色の深みの交換を考えると、やはり油絵具が一番です。 絵具はそんなに色数は使っていません。 色というのは原理的には三原色と白黒さえあれば全ての色ができるとなっています。 私の場合、この五色のみというわけではないですが、それに三間色といわれる緑、紫、橙、プラス茶色やグレー等の若干数の色さえあれば、むしろ自分オリジナルの色が作れると思っています。 ただ絵具は混色すると彩度が落ちるので、その対策は考えなくてはいけないですね。  私は絵であっても常に三次元を意識しています。 たとえば枠張りのキャンバスに絵を描いた時など、縁にも表面と繋がった色を塗ることがありますが、それは作品を「枠に張られた三次元物体」として意識してしまうためです。 また、絵というのは基本的に窓だと思っています。 その画面の中だけで完結するのでなく、大自然の中の一部を切り取って絵にしているということです。 抽象画でもそれは変わりません。 抽象的な図柄も、大自然では具体的に中の見えないものを表していると思うからです。 「絵も立体であること」と「絵は窓であること」。 この二つは矛盾しているように思うかもしれませんが、切り取られる対象もまた三次元ということで、関係が成立していると思います。  筆は何本か持っていますが、 どれも平均的に使うことはほぼないです。 やはりつい頼りにしてしまう筆というのが何本かあります。 またキャンバスに描く場合は、豚毛などの硬質の筆を使うことがほとんどです。 ただ、本当に一番言うことを聞いてくれる筆は、自分の指かもしれません。 だからと言って、指で塗ることが多いわけではありません。 「この先塗りきれない」と思ったような時には、最後の手段として指を使います。  画用紙に描く作品、またはキャンバスに描く絵の下書きなどに、色鉛筆を使うことも多いです。 いつも使っているのは、これまで買った色鉛筆を寄せ集めて箱に入れたものです。 メーカーも時代も価格も全く異なる色鉛筆どうしが寄せ集めになっていて、ここから色を選びます。 よく鉛筆本体に「あお」とか「あか」とか色名が入っていますが、同じ色名でも商品によってかなり違う色なことにも気づいて面白いです。 色鉛筆の他に、普通の鉛筆やサインペン、場合によってはコンパス等もセットに加わっていることもあります。 色鉛筆で描いた上から水彩絵具を塗ると、色がとても鮮やかになるので、紙に描く時はこの技法をよく使います。  音楽を聴きながら制作をすることもあります。 最近、アナログのレコード盤がかけられるレコードプレーヤーを買ったので、それを使っています。 私の未成年時代はCDがまだ皆無で(一部の専門家の間では開発されていたと思いますが)レコード盤を買っていたため、今でも多くのレコード盤を持っています。 やはり古い音楽が好きで、50~60年代のモダンジャズや、アメリカ、ヨーロッパのポピュラーソングなどを聴いていると制作意欲を掻き立ててくれます。

プロフィール

宮島永太良さん
美術家。
1965年、神奈川県小田原市出身。和光大学人文学部、早稲田第二文学部卒業。美学校細密教場終了。 横浜美術館協力会評議員。 ミーツアートクラブ主宰。 ArtQメンバー。

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☆宮島永太良さん展覧会情報

あらたま展
会期:2018年1月31日〜2月5日 
会場:飛鳥画廊
所在地:小田原市栄町2–13–12

宮島永太良個展
会期:2018年2月6日〜11日
会場:アートコンプレックスセンター
所在地:東京都新宿区大京町12-9

宮島永太良個展
会期:2018年3月1日〜3月31日 
会場:JAZZ SPOT J
所在地:東京都新宿区新宿5–1–1
    ロイヤルマンションB1

マルタからだステーション展
会期:2018年3月6日~3月12日 
会場:ミーツギャラリー
所在地:東京都中央区銀座6-7-18
    デイム銀座10階

 

制作光景 (2009年8月撮影) 著作物、図録 愛用の画材 好きな作家の図録や書物

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