いつもマイペースな飯塚悠太さん!夏真っ盛りの木曜日、目黒のアトリエでインタビューを行いました。
アトリエ 訪問
飯塚悠太(いいづかゆうた)さん
☆飯塚悠太さんの…
好きな作家 :
現時点で心当たりがあるのは3人、初めは岡本太郎さんです。
高校に進学して美術部に入り、文庫本「今日の芸術」を読んだのですが、その影響で、それまでの美術に対する僕の幼い考えが覆されたのと同時に著者である岡本さんの「自分の不格好も良いと言い張る!」という言葉に共鳴、かなり刺激を受けました。
以後、何度も「今日の芸術」は読み返すほど、岡本太郎さんは凄い存在です。
次は、多摩美術大学に入り知った大竹伸朗さん。
廃材や旅先でのレシートやパンフレット、写真を素材にして独自の作品制作を行い、注目を集めていました。
高校時代は具象ばかり描いていた僕には、とても信じられない作品群でしたが、頭に新鮮な刺激を注入され、新たな作品表現の可能性を伝授してもらった感があり、多摩美のゴミ捨て場は、僕にとって素材の宝庫になりました。
で、後になり、高校時代にも地元のいわき市立美術館の常設展でアンディ・ウォホールや草間弥生さんらの作品と一緒に大竹作品を見たことが判明しました(笑)。
最後は今年、東京都美術館で開催され話題になった「バベルの塔」展の作者、オランダ人画家のピーテル・ブリューゲルです。
夜勤明けで展覧会を見に行ったのですが、まずたくさんの人が小さなサイズの作品を見るため、長い列で並んでいるのに驚きました。
そして、ブリューゲル作品は宗教的であり、技術的にも素晴らしく小さく描きこんでいるのにかかわらず、牧歌的で全く威圧感がなく、制作時の空気感を少し感じられたのが嬉しかったです。
こだわり :
困りました。凄く難しい質問ですね。あるようでないのが僕のこだわりかもしれません。
でも、振り返ってみると自分がいる時代、時間を独自の視線で見つめ体感し、制作しているのが僕なのかもしれません。
うまく言えませんが、先日、アマゾンから中古300円で購入したオースティン・クレオン著「クリエイティブの授業」の文中に、「作品のスタイルがどう変わるかあまり心配しなくて良い、全ての作品はあなたの名前で繋がっているから」というニュアンスの言葉を見つけ、思わず納得してしまいました。
こだわりとは違うと思いますが、「何かしっかりした1本の線が自分の中にあれば大丈夫かな」という感じでこれからも描いて行くつもりです(笑)。